平安時代
平安時代の代表的な建築様式に寝殿造、日吉造、権現造を挙げることができ、いずれも上品で繊細な造りになっている。
京都府の平等院鳳凰堂に代表される寝殿造は平安時代に存在した20人程度の上級貴族のための住宅様式として発達したもので家屋と自然の美しい調和と優雅さを特徴としている。
敷地の規模は120m四方が標準で寝殿の前面には広い庭がありここで儀式や舞を行い、池では舟遊びを行った。
滋賀県の日吉大社だけに見られる形式の日吉造は正面3間と側面2間の母屋の前と両側に庇(ひさし)を持つ。
妻入であるが背面には庇がないので独特の屋根の形態を持っている。
京都府の北野天満宮に代表される権現造は前方に拝殿と後方には本殿を置いて石ノ間で連結した。
石ノ間が拝殿と本殿の棟で直行し、平面の形状が「エ」の字になる。栃木県の日光東照宮が徳川家康を東照大権現として祀っておりこの形式を取り入れたため権現造と呼ばれるようになった。
また平安時代に書かれた「年中行事絵巻」によって都や街の建物の姿が具体的に明らかになってきた。
間口は2間から4間程とそれほど大きくなく、平面を見ると間口の右側半分は入口で左側半分は窓であった。
入口の奥に暖簾がかかっていたため土間が奥まで続いており通り庭として機能し、これに沿って部屋が並んでいた。
この間取りはその後の通り庭を持つ町屋の平面に影響を及ぼしたと考えられている。
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